第二章 タタル渓谷

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 それから嗄希達は、何匹かの魔物を倒していた。 テ「あなたの晶霊術、役に立つわね。」 「ありがとう。  ティアの術もいいよね。」 同じ年頃だからだろうか、2人は意気投合していた。 ル「ちっ…俺は除け者かよ…。」 「あはは、不貞腐れないの。」 テ「出口みたいね。」 ル「あ~あ、やっと出られるのかよ!」 「ルーク、お疲れ様。」 ル「ちっ…。  早くこんな土臭えところとはおさらばしたいぜ!」 テ「誰か来る!」 ティアが鋭い声で言った。 ?「うわぁ!  あんたら漆黒の翼か!?」 (うわっまず…。) ル「漆黒の翼!?」 ?「ここら辺を騒がせてる三人組の盗賊さ!  あんたら、三人だな…まさか!」 「違います!  そんな変な盗賊なんかじゃありません!」 ?「…わかったよ、信じよう。」 「ありがとうございます。  おじさんは辻馬車の馭者ですよね?」 馭「よくわかったな、嬢ちゃん。  後輪が壊れて水瓶が割れてしまってな。  水を汲みに来たんだ。」 テ「首都まで乗せて頂けますか?」 馭「いいよ。  3人で18000ガルドだ。」 テ「高いわ!」 ル「そうかぁ!?安いだろ。  首都に着いたら親父が払うよ。」 馭「前払いじゃないとだめだな。」 テ「…じゃあ…これで…。」 ティアはペンダントを取り出し、馭者に渡した。 馭「ほう…なかなかいいものだな…。  よし、いいだろう。  乗っていきな。」 ル「なんだよ、いいもん持ってるんじゃねぇか。」 (…ルークの馬鹿…。) サキは心の中で呟いた。
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