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それから嗄希達は、何匹かの魔物を倒していた。
テ「あなたの晶霊術、役に立つわね。」
「ありがとう。
ティアの術もいいよね。」
同じ年頃だからだろうか、2人は意気投合していた。
ル「ちっ…俺は除け者かよ…。」
「あはは、不貞腐れないの。」
テ「出口みたいね。」
ル「あ~あ、やっと出られるのかよ!」
「ルーク、お疲れ様。」
ル「ちっ…。
早くこんな土臭えところとはおさらばしたいぜ!」
テ「誰か来る!」
ティアが鋭い声で言った。
?「うわぁ!
あんたら漆黒の翼か!?」
(うわっまず…。)
ル「漆黒の翼!?」
?「ここら辺を騒がせてる三人組の盗賊さ!
あんたら、三人だな…まさか!」
「違います!
そんな変な盗賊なんかじゃありません!」
?「…わかったよ、信じよう。」
「ありがとうございます。
おじさんは辻馬車の馭者ですよね?」
馭「よくわかったな、嬢ちゃん。
後輪が壊れて水瓶が割れてしまってな。
水を汲みに来たんだ。」
テ「首都まで乗せて頂けますか?」
馭「いいよ。
3人で18000ガルドだ。」
テ「高いわ!」
ル「そうかぁ!?安いだろ。
首都に着いたら親父が払うよ。」
馭「前払いじゃないとだめだな。」
テ「…じゃあ…これで…。」
ティアはペンダントを取り出し、馭者に渡した。
馭「ほう…なかなかいいものだな…。
よし、いいだろう。
乗っていきな。」
ル「なんだよ、いいもん持ってるんじゃねぇか。」
(…ルークの馬鹿…。)
サキは心の中で呟いた。
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