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―― 西暦2086年3月某日 日本海溝近海 ――
洋上に浮かぶ一隻の軍艦!
そして、それを回るように走る波飛沫!
軍艦の甲板上に走る緊張!
「爆雷用意……撃てッ!!!」
轟音と共に次々と海中に放り込まれる鉄塊!!
一発! 二発! 三発!
次々と水柱が天を突く!!
だが、迫り来る牙はその勢いを弱めることは無かった!
「何をしている! 撃って、撃って、撃ちまくれィッ!!」
「駄目です! 追いつきませんッ!!」
次々と放たれる爆雷の雨の中、未だに『それ』は海面を切り裂きながら走る!
「ならば……距離を離して……!!」
その瞬間、それは遂に海中から姿を現した!!
黒金色に輝く『背中』に、妖しく輝く『瞳』。
それは明らかに『機械』でもあり、また間違いなく『生物』でもあった。
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