迫り来る『恐怖』

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「ま……まさかこいつがッ!!」  艦長が叫んだ次の瞬間、『それ』が吼えた!!  同時に背中から放たれる砲撃! 砲撃! 砲撃!  砕ける船体! 砲台! 艦橋!  瞬時に戦闘能力を失い頓挫する艦!  だが、異形の機械……いや、魔物はそれで終わらせようとはしなかった!  再び水中に潜り、大きく回りこむ!  そして、浮上!  同時に巨大な顎が満身創痍の艦を捉える!!  瞬間、鰐のような巨大な顎が船体を真っ二つに噛み砕いた!!  水柱を上げ、艦が海溝に沈んでいく。  そして海は、再び静寂を取り戻した。  そこには機械とも生物ともつかない魔物がただ浮かんでいるだけであった。  その海中200m下には、一隻の大きな潜水艦の姿があった。 「統合軍の巡視艇らしき艦艇、沈黙しました」  兵の一人が司令らしき男にこう告げた。司令官はそれを聞き、椅子に座ると静かな声でこう口を開く。 「今のは肩慣らしに過ぎない。  引き続き我が隊は、日本を目指す。  我が『ヴァルハラ』の恐怖を、長きに渡って戦うことを忘れた日本の民に植え付けるためにもな……」  そう、今、日本に最大の『恐怖』が迫りつつあった!  果たしてもう、彼らを止めるものはいないのか!?
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