5585人が本棚に入れています
本棚に追加
二人ともうまい!
ペアをジャンケンで決めさせない辺りに手慣れた感がある。
「祐介君…」
「は…はひ!」
「一緒に…行ってくれる?」
キタ!
キタキタキタキターーー!!
俺の時代がやってきたーー!!
「もちろんだよ」
うまくいきすぎて、さっきまでの恐怖は再び俺の中からはかき消えた。
21:00
ついに真冬の肝試しが始まった。
ペアは例の三組。
最初に行くのは祐太と瑠美のペア。
コースはこの山を少し下った所にある横道、そこから山を一周してここに戻ってくるというものだ。
俺と玲奈のペアは一番最後だ。
「祐介君…手、繋いでていい?」
「あ、うん。いいよ。俺もそうしたかった…」
「ん?」
「あぁ!なんでもないよ!気にしないで!」
俺たちの手がゆっくりと繋がれる。まだ始まってもないのに手を繋げるなんて、なんだか幸せな気分だ。
最初のコメントを投稿しよう!