1章<忘れらるる記憶>

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というと同時に、フォルトゥナの雰囲気が変わった。 どうやら、ルプスはフォルトゥナを一時的に依り代に選んだようだ。 ルプス「城に行けば何かあるはずにゃ・・・だ。」 レナス「・・・ぷっ。」 思わず笑ってしまった。あれだけ勝手なことを言って、まさか語尾に“にゃ”なんてつけるとは思わなかったからだ。 ルプス「・・・依り代の影響は強く受けるのだ。城に行けば何かあるはずだ。さっさと行くぞ。」 レナス「へいへい。それが“代償”ってんならそうしましょうかねぇ。」 ルプス「“代償”・・・?“対価”と言ってほしいものだな。」 むせぶ様に生臭い血だまりを越えて、俺とルプス(フォルトゥナ)は城へと向かって行った。 城へついた俺たちは、二手に分かれて城を探索した。 ・・・が、やはり大したものは見つからなかった。 と言っても、この地域の地図は見つかったので、次の街へ行くあてはついた。 一方ルプスはというと・・・、 ルプス「めぼしいものはなかった。戦争でもした様だな。あらかたの武器や防具の類は戦いにでも駆り出されたか、無くなっていた。」 やはり何も見つからなかったようだ。
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