1章<忘れらるる記憶>

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レナス「フォルトゥナ・・・が言ったのか?」 フォルトゥナ「う・・・ん。」 頭が混乱した。 なんでこいつが喋ってるんだ? どうして??? ルプス「どうやら、依り代にしていたことで、我の力の影響を受けたらしい。」 レナス「つまり?」 ルプス「喋る猫になったということだ。・・・その他にも影響を受けた可能性は否定できんがな。」 ・・・。 ひとまず深呼吸して落ち着く。 レナス「フォルトゥナ・・・だよな?」 フォルトゥナ「うん、そーだ・・よ。」 まぁ、いいか。今更何が起きたって、驚かないぜ。 レナス「さて、フォルトゥナ。次の街にいくぞ。」 フォルトゥナ「その前に・・・なまえ・・・おしえてほしい」 あぁ、そうか。 名前、教えてなかったっけ。 レナス「俺は、レナス。レナス・セムだ。」 フォルトゥナ「れ・・・な・・・す・・・。」 レナス「そうだ。レナス、だ。」 フォルトゥナ「れなす!にゃうっ」 俺は、フォルトゥナの頭をなでる。 レナス「よしよし・・・、さあ、行くぞ、フォルトゥナ!」 フォルトゥナ「にゃう!」 ルプス「・・・先行き不安・・・だな。」 ・・・。 レナス「ルプス、何か言ったか?」 ルプス「いや、なんでも。」 俺とルプス、フォルトゥナは、 再び荒涼とした大地を歩き始めた。 初めて、明確な目標・・・ 次に辿り着く街、「ファスト」を目指して。
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