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(え~…。刺し傷の場所から見ると犯人はーっと…)
「お~君か!」
「あ、三輪警部。犯人はやはり、この中に居ますね。」
「やはりそう思うか…。だがしかし、この中の誰か目星はついたのかね?」
「三輪警部は被害者は何利きの相手に何処から刺されたかわかりますか?」
「ん?それが、どうしたというんだね?」
「犯人はおそらく、左利きでしょう。ほら、人を殴るのに相手の真横をとるのは無理でしょう?そう考えると、この脇辺りの刺し傷は、後ろから。左脇の背中側なので、左利きとわかります。」
「だが容疑者の内二人は左利きだぞ?グループていう訳でもなさそうだが…。」
「話はまだです。」
「なに?」
「そうですね~。被害者は犯人を向かい合って見たと思いますか?」
「そうだなぁ…。この道の夜は街灯が少なくて少し暗いからなぁ…。背後からそのまま刺したのでは?気付きはしたがいつの間にか刺されたとか。」
「良く見て下さい。倒れて地面を擦った部分が広いでしょう?」
「あぁ確かに」
「これを見ると、こうなります。あ…そう、犯人は前から好意があったそうですね~被害者に。でも見向きもしない。被害者に向き合って話をしようとしたが、また素っ気ない事が起きた。そしていらついてポケットから前から準備しておいたナイフを取り出した…。」
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