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「あ、母さん僕コーヒーじゃなく紅茶…で…で…」
ドンッ!
カツオの言葉をサザエがテーブルを叩いて遮った。
「アハハ…ハハ…こ、コーシーで…ハァ~」
「さぁ聞かせて!どうして会社辞めたのか!?」
カツオにコーヒーを差し出しサザエの横にフネが心痛な面持ちで座った。
「あ…まぁあれだよッ、その場のノリってゆうか流れっ…れっ…」
サザエが思い切りカツオを睨んだ!その目はこの期に及んでふざけた事言ったらほんと承知しないよといった野獣の眼差しだった。
「………」
「そりゃまぁカツオにも考えがあっての事なんだろうけど…しかしまた何故いきなり…」
「!ッ、母さんは甘いッ、黙ってて!コヤツを甘やかせたら図に乗るんだからッ、さぁカツオッ、簡単に仕事辞めてこれから今後どうしたいのか、いや絶対こうしますという将来のビジョンをこの姉の私に納得いくように説明してチョウダイ!」
「ビジョンっつってもナァ…」
「何あんたそれすら無いくせに仕事辞めちゃったの?アッキレたぁ~、ほんと呆れて物も言えないわよッ!」
怒り狂うサザエにまあまあとフネが宥めに入った。
「さぁカツオ…正直に言ってごらん、後先考えないで辞めた訳でもないんだろ?」
フネが優しく問い掛けた。
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