🏠序章~

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「一人暮らしはどうなんだい?」 「あ…まぁ何とか…」 フネが煮物を盛り付ける間カツオは自分で箸とお茶の入ったグラスを用意した。 「ご飯はちゃんと食べてるのかい?」 「大丈夫だよ母さんッ、僕もう子供じゃないんだよッ!母さんの方こそ身体大丈夫なの?」 湯気を吐いた筑前煮がトンとカツオの前に置かれた…世界一美味いお袋の味だ。 「お父さんの看病も程々にしなよ?母さんだってもう歳なんだから…」 フネは曲がった腰を一度叩くと上目使いにカツオを見て少し微笑んだ。 「ワカメは?…まだ帰らないの?」 カツオは里芋を頬張りながら壁の時計を見た、もう針は10時を越していた。 「さぁ…何処で何してんだか…」 カツオの顔色が変わった。 「母さんの代わりに私がこの家の事してあげるから心配しないで一人暮らししろって言ったのワカメなんだよッ、なのに食事の用意やら洗濯やら何もかも母さんにやらせて…」 「ワカメにはワカメの生活があるし。」 「母さんは甘いよッ!何考えてんだよアイツ!」 カツオはコンニャクを口に入れ洗い物は僕がするから母さんはゆっくりしてなとフネに促した。
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