第一章 桜の華に誘われて…

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僕は縁側に腰掛けながら、 先程からぼんやりと空を仰いでいた。 今日はいつにも増し青い空で、 雲一つない快晴。 そんな春の陽射しは、眩しいというよ暖かくぽかぽかとしていて、たまに吹く微風がとても心地いい。 「んー、気持ちがいい」 ぐっと背筋を伸ばすと、思わず欠伸まで出てしまい、目に涙が溜まる。 こういう天気の良い日なんかは、大抵僕はこの陽の当たる縁側で、日向ぼっこしている事が多いんだけど。 でも、土方さんに見つかってしまえば、 それも即座に終わりを迎えてしまう。 "総司、てめぇは昼寝ばっかりしてるんじゃねぇよ" って怒られて、終いには"隊務に戻れ"と言われてしまうからね。    
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