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『男の俺じゃ…嫌にならない?』
伸ばされた腕を抱いて、有は問うて来る。
『嫌になんか成ってないよ?』
そう言って頭を優しく撫でれば、ぎゅう、と抱き付いてくる。
『優兄、好き、好きっ』
胸元に頭を埋め、譫言の様に言う有。
『俺も、好きだよ。』
優はそう言うと、さらりと流れる黒髪の一房に、キスを落とした。
『ぅ~///優兄、ちょっとキモい』
『はぁ?…もうやらないからな。』
『Σ!!やだ!たまにして!ねっ///』
『はいはい(笑)』
一方、リビングでは。
『全く、世話の焼ける三男だね。』
苦笑している獅子が一匹、虎と兎の恋路を見守っていました。
終わり
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