人外

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 ―2008年某所― 「今日は快晴か」  一人の女がビルの窓から空を見上げている。そして、女の後ろに黒髪の女がかけより、話しかけた。 「いこ! グリード!」  グリードと呼ばれた女は振り返る。外から吹く風がグリードの金色の髪を揺らした。瞳は深い海のように群青に輝き、冷たさを感じさせる。 「時間か」  袖をまくり、時刻を確認すると、グリードは歩き出す。 「ベネッサ。結界が破れるのは今日だったか?」 「そうよ!!」  ベネッサと呼ばれた女はグリードの隣を歩き、明るく活気に溢れる笑顔を見せた。
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