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エレベーターのボタンを押す。ランプが光り、徐々にグリード達のいる階層に近づいてくる。ベネッサは暇を持て余すかのようにエレベーターの隣に置かれている観葉植物の葉を触りながらグリードに話しかけた。
「グリード。忘れてないわよね? ボスに報告が先よ」
扉が開き、二人はエレベーターに乗り込む。ボタンを押しながらグリードはため息をつき、静かに階層を示すランプを見据え、到着を待つのであった。
「今回の仕事……。また私達二人だけかしら?」
「知らん。できる事ならお前と二人だけでやりたいものだ」
ベネッサはグリードの発言を聞き、頬を赤らめながら両手を口に添えた。
「あら!! グリードったら可愛い……っ!!」
「うるさい」
グリードは鬱陶しそうに左手を首に添え、肩を撫で下ろした。
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