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エレベーターが目的の階に着いた瞬間、早足で目的の部屋に向かう。
「止まれ。IDを……」
「ちっ……」
長の部屋の前に立っている長身で黒髪の男にグリード達は止められた。上層幹部の者である。
「アルメキオ。今日はお前か」
胸ポケットからIDカードを見せ、指紋照合し、グリードの腕を壁にある穴にねじ込み、気を込める。重厚な扉が開き、中へと歩を進めた。暗い部屋の10m先に巨大なガラステーブルが見え、一人の男が椅子に腰掛けている。
「今日のようだな。グリード……」
グリードに話しかけた男は独特のオーラを醸し出している。
「もちろん。もう行っていいか? グレイガン。時間がないんだ」
グレイガンという男は机に手をかけると立ち上がり、扉に視点を置いた。
「まあ待て、今回は一人、お前らに同行させる。ジャーニー……。入れ」
後ろの扉が開いた。
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