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「いえ、今の兵士達の様子を見てください。」
守棟がそう言うため歳三が見てみると確かに兵士達はもう行けないぐらい疲れきっている。
「そうか、じゃあ退却するか…」
歳三は涙を浮かべながらも私情を入れるべきではないと思い退却する事にした。
「いえ、やはり行くしかないですね。」
守棟のさっきと正反対の言葉に呆気に取られてしまった。
「お主、頭を打ったか?」
歳三は思わず尋ねてしまった。
「いえ、何故なら彼処にいるのは沖田様の隊ですよね?」
歳三に守棟は笑いながら尋ねた。
歳三は前を見てみると確かに前には総司の隊がいる。
しかし、その後ろには北条勢、更に歳三達と総司の隊の間にも北条勢がいる。
「後もう一踏ん張りだ!!頼む力を貸してくれ!!」
歳三が頭をさげると
「土方様、貴方と我々は運命を共にすると誓っています。愚問ですよ」
「最上から助けて頂いたご恩に比べたらこのぐらいの事、たいした事じゃないですよ。」
兵士達は皆そう言ってくれた。
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