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「すまぬ。勇があんな事をしでかして」
歳三はまず言うべき事を言わなければと思い言った。
「もういいのですよ。」
定直の言葉に歳三は安心したつまり許してくれたのか
「しかし、近藤さんには着いて行けません。」
「どういう意味だ!!」
歳三は思わず叫んでしまった。定直の様な豪胆な奴は滅多にいない。失いたくないと心から思っているからこその叫びであった。
「私は近藤さんには恩はないそこでだ。」
定直は一旦間を空けた。まるで決意を決めるかのように
「お主に我らは使えたい。」
「俺でいいのか!!まだ20の若造で!?」
歳三は嬉しいがそこまで自分は器量が大きくないと思ってる。定直なんかが器に入ったら溢れ出てしまうと思った。
「ふっ、そちは分かっていないようだがそちの器量は近藤さんの器より100倍は大きいわ!!まあ、お主に着いて行くと決めたからには替えんぞ」
定直は歳三の心の中を見透かしたかのように語った。
歳三としてももう何も言えない。頷くしかなかった。
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