最後の日

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「お前・・・どうした? そんなに動きたくない程寒いか?」 何だか嫌な予感はしたものの、それをごまかしさっきと同じテンションで聞いてみた。・・・若月からの返答は、俺らを更なる苦しみへと突き落とす事となるものだった。 「・・・雪・・・」 若月は呟いた。それは「雪」という単語のように聞こえた。 何が雪なのか解らない俺は若月へと問う。 「な・・・何が"雪"なんだ?」 俺の頭の中では延々と降る、白い雪が浮かんでいる。でももしかしたら、若月は違う雪を言っているのかも知れないが。 ・・・しかし俺は若月の言葉を肯定せざるを得なくなってしまう。 「・・・こういう事よ・・」 若月は教室中に響き渡るような鋭い音をさせながら、カーテンを開けた。 カーテンを開けた向こう側は、白く冷たいあの"雪"が、とてつもない勢いで吹雪【ふぶい】ている。 「!・・・これはマズイな・・・!」 吹雪・・・。今この状況で吹雪でも吹いたら・・・。家の中には念のため入らないようにしているが、外で過ごすとなると、かなりの寒さ・・・いや、今の季節気温が極端に低い為、凍死して死んでしまうかもしれない! 「マジに大変な事になったな・・・」 「どうしよう・・・」 若月は心配の余りか、喋り方が普通になってしまっている。
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