最後の日

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「だと良いんだけど・・・」 若月はそう言って俯いた。 不安の表情は"ネタバレ"をした今でも未だに抜けてはいなく、より一層深まったようにさえ見える。 ・・・だが、これで一先ず安心だ。この先、誤解を生む事は恐らく無い。上田には若月から話すだろう。 (さて、放送が流れたってのに誰も俺んとこに来ないって事は皆は端から信じて無かったって事で・・・良いのかな?) 胸中で自問する。 これはこれで物凄く気味が悪いのだが多分、恐らく、大丈夫という事で良いのだろう。 若月と話し終わった俺は、勇助の待つ班にある自分の机へと向かった。 「ニノ、どうだった?」 帰って来る俺に勇助は問う。 「・・・俺らが考えてた事は全部ただの妄想としてかたずけて来たよ。・・・破局【カタストロフィー】で終わるよりはマシだろ?」 一応今あった事を俺は話した。しかし勇助は納得していない様子。不満げな顔を見せた。 「お前・・・じゃあこれからこの件に関してどうするつもりなんだ?」 これに対し俺は返す。 「もう関わるの禁止な」 と一言だけ。 ・・・解ってはいる。今でも止まない胸騒ぎは、良くない事を引き起こす予兆だって。でも、さっきも思ったが、今俺が何かしらのアクションを起こした所で助かるのは数人だけだろう。・・・いや、誰も信じないかも知れない。こんな馬鹿げた話。
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