最後の日

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静かな小鳥の囀りが聞こえる。 俺はまだ安眠していたかったのだが、小鳥のせいで目が覚めてしまった。 「はぁ・・・」 無理矢理起こされた感じがして、溜め息を吐く。 まだ残っている眠気を抑え、豆電を消し、目覚まし時計を見た。時刻は午前六時半。 「はぁぁ・・・」 残された時間の少なさに更に溜め息を吐いた。 俺は普段は七時に起きるから、ある意味では六時半に起きれたのはラッキーかも知れない。 「今日も学校か・・・めんど・・・」 誰に言う訳でもなく一人呟く。そして頭をボリボリと掻き、寝ていた二段ベッドの上から降りた。 降り終わりベッドの頭側にあるカーテンに手を掛けた。それを掴んだまま、一気に左右に引く。シャッと鋭い音がなり、暖かく、しかしどこか冷たい冬の日差しがなだれ込んで来た。 「んん・・・」 二段ベッドの下で寝ている兄貴が日差しを受けて唸った。 昔ならついでと思い起こしていたのだが、今はそう思うどころか、少しの怒りが湧いて来る。 「チッ」 湧き出る怒りを治めようと軽く舌打ちをして、今度はベッドの足側の方にある襖を開け、居間へと移動した。
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