最後の日

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「もし若月の言った事が本当ならば、屋内にいる人間が消えるのは日付が変わってから直ぐではないことが解る。 つまり、日付が変わってから俺かお前が親の寝ている部屋にこっそり忍び込んで、その消える瞬間を目撃するんだ。それでことの真偽を確かめよう」 「おお!」 確かにそれは良い作戦だ。・・・でもどこが賭けなんだろうか。それに問題もある。 「・・・でもなぁ、確かにそれは確実だけど、どうやってずっとその"消える"瞬間まで起きてるんだ? 何れは眠くて寝ちまうだろ」 「はぁ~、そんな時間まで起きてる必要は皆無だろ」 「何! 何でだ?」 「最近の科学って凄いよな。 手頃な手持ち機械が人の行動を監視してくれるんだぜ。しかもそれを半永久的に記憶してくれるときた」 ・・・俺は即効で解った。三脚もあれば便利なあれであると。しかしそんな物、俺ん家には無い。 携帯は録画出来る時間は短いしな。 でもこいつからこんな事を言うって事は・・・! 「俺ん家にはビデオカメラは無いが、お前ん家には有るんだな!?」 藤田は「もち」と言いながら指をOKの形にした。 玄関に着いたので、短く返答をし、靴を履き換えている。俺も靴を履き換えながら、何度か藤田を見た。 目が合うと、藤田は首を外の方へと振った。
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