最後の日

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「はぁ~・・・」 学校へ行っている最中だが、ここの学校は山の上に建っている。昔は平地に建っていたらしいのだが・・・。何故山の上に移動させたのか、俺には建設者の意図がよくわからない。 おかげで通学路は坂ばかり。直線距離だと五百メートルもないだろうが、坂のおかげで倍の長さに感じてしまう。学校に着くまでの時間に至っては最高で六分。遅い時では十分近くも掛かってしまうのだ。 「はぁ、はぁ・・・」 息を切らしながらせっせと坂を登って行く。 途中で数回立ち止まり、やっと坂を登りきった。しかし次は合計二百段もある(らしい)階段だ。 「・・・・・」 階段の前で一度立ち止まる。階段を見上げて大きく深呼吸したあと、一段抜かしでスムーズに駆け上がっていった。 「はぁっ、はぁっ・・はぁっ・・・」 一度も止まらなかっただけあってか、前半の百三十段(らしい)を二分足らずで登りきった。 次はかなり急になっていて、高さが中々の階段だ。 「・・・・・・」 余りにも登る事に集中し過ぎてか、気付いた時には階段を全て登りきっていた。そこで息を切らしながら立っていると、不意に後ろから声が掛かる。 「よっ、ニノ!」 聞き覚えのある女子の声だ。
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