最後の日

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「お前遅【おせ】ぇよ」 勇助が藤田に言う。藤田は「うっせぇ」といつものようなテンションだ。 「お前今日は何で遅れたんだ?」 直感で、もしやと思い、俺は藤田に質問をしてみた。案の定藤田の返答はこうだ。 「そうそう、さっきまでかなり頭痛があってさ! でも家出た瞬間から痛みが治ってよ」 藤田が言うに、やはり俺と同じ症状があったようだ。更に聞くと、全身の力が抜けた事も解った。 時間は進み今は体育が終わり、教室へ帰る時だ。いつも話をしながら帰る。今日は、例の頭痛についてだ。 「お前も!?」 「ああ」 藤田は俺が同じ症状が起きた事に心底驚いているようだ。 「お前もなんだよなぁ?」 勇助が少しばかり不安げな表情を見せながら藤田に言う。やはりこれは何かがありそう・・・いや、既にあるかも知れない。 「そういえば・・・」 ふと藤田が何かに気付いたようだ。 「ん? どうした?」 「今日はやけに生徒の数が少なくないか?」 「そういえば・・・」 言われてみれば確かにそうだ。俺は一時間目(朝)からいるが、生徒が少ない気がする。今朝から数えて、あった生徒だけでは三十人程しかいないのではないだろうか。
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