終焉まであと240時間

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そんな父が、いつものように店で仕事をしていた時、それは突然降りてきた。 『タダイマカラ、ニジュウネンゴ、コノウチュウヲショウキョシマス』 空耳とは違う、直接心に語りかけてきた謎の声。 何の気まぐれか偶然か、父は神からの一方的な通達、つまり神託(オラクル)を受けてしまった。 しかし、いくら何でもそんな言葉、普通の人間が信じるはずも無い。 父は夢見がちな性格ではあったが、実はそんな人物の方が、意外にリアルであったりするもの。 父はやはり何かの空耳だと思い、その事は忘れる事にしたが、その言葉は何年経っても脳にこびりついて、忘れる事は無かったという。 そして、父がその言葉を信じる事になる出来事、それは神託を受けた10年後に起こった。
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