愉しみ

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    満ち足りたのは   爪割れた人差し指   耳に押し当て   指紋の声を聴く     霧で身を洗い   飛沫たつ衣   眼を瞑りながら   吐息の木霊を仰ぐ     思いがけず   窓辺の女郎花   やがて萎びた指先に   笑むこともあろう      ……ふうぅ    
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