ソラニシラレヌ

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足跡ひとつない美しさ 歩けば残さぬ泥水しか 音飲み込み白く塗りたくる 空に知られぬ雪が降る 星も夢見る空から 絶望沁みこむ砂など 笑顔の写真立てまで 思い出の引き鉄 いずれ思い出 承知 求める永久 ここ露の夜 愚か者のすること 自作シナリオ 期待にも裏切られ 神よこの痛みは一体何故 美しい旋律の余韻 金縛りと耳鳴り 忘れたい日々ほど 耳元で響くもの ダイヤモンド落とすと砕けた バラバラに 遠い星の瞬き 永遠の輝き 悲しみ紛らわし馬鹿騒ぎ  しかし独り家に帰れば寂しさが のしかかり 目を瞑るが眠りにつくこともできず 凍てつく 震え じめったシーツ丸くまるまるのみか 振り返ればそこに聳える黄金期 触れることのできぬ象牙の塔 記念日の記念碑 ゆっくりと映像 神々しい地球上 皆の前見守られ 今も風に散るところ 朝日が灰色の街のヴェール上げ だちの髪と同じ金に染める 涙もあり しかし命短し 季節変わる ほら雲間に光 オルゴールが回転を止めるまで 夕陽が家路を染めるまで 最後の薪が燃えるまで いくら何飲んでももう酔えぬまで 鮮やかな色のすべてが褪せる シャッターボタン震えて押せぬ 掴んだ手のひらをすり抜けていく 砂時計の山中はまた揺れている 足跡ひとつない美しさ 歩けば残されぬ泥水しか しかしその水で草木が育ち 花咲かし木の実もたらし 落とす枯れ葉 残す土をつつみ込む 降り注ぐ月よ 砂時計の山頂白く塗りたくる 空に知られぬ雪が降る
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