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まぶしい白の光の中で浮かぶ
意識が徐々に遠く薄らぐ
僕は 今死の世界へと向かう
雲のように軽く風のように揺らぐ
人は誰しもくもの糸にすがる
欲望という水の風呂につかる
小さな危険信号には気づかず
放置された心は消えてなくなる
うまく言えなかった僕の告白
黙殺されつづけてきた幾何学の
切なくも儚い命よ
君達を僕は忘れはしないだろう
見たこともない満開な花園がすぎ
ライトがまぶしくまたたく
誰かの話す声が聞こえる
おかしいな まだ呼吸をしている
どれくらいの年月が過ぎたのか
まるで記憶は白昼夢(はくちゅうむ)のようだ
僕は死ぬのも失敗したのか
それともここが新しい世界なのか?
もうろうとする意識の最中
僕は自分の宿命を悟った
どうやら僕の視力は無く
その代わりに神に仕えたんだ
・・・間もなく
黄昏に消える目よ
そこから何を見ているのだろう・・・
透明な空気の層?
途方もない悲しみの底
嗚呼、声に出して叫べれば
どんなに楽になるだろう
行き場のない苛立ちと
無数の孤独のために僕は唄おう
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