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「蒼太」
後ろから声をかけられ振り向いた。
「おお!浩輔お疲れ」
「うん。お疲れ!ところで最近絵本の読み聞かせうまくなったよなぁ!なんか特訓とかしてるのか?」
「いや特訓とまではいかないけど最近図書館いって絵本よく借りてるくらいか」
「図書館?あのラーメン屋の近くの?」
「そうそう!んで帰りにラーメン食べて帰ったりさ」
「へー。さっききりんくみの先生方が読み聞かせうまくなったって話してたからなんか特訓でもしたのかと思ってたよ。それなら俺も図書館通うかな~」
「えっ?」
ちょっと浩輔には会わせたくないんだけど…
浩輔は背はあまり高めじゃないけどかなりのイケメンだ。よく軟派されてる。まぁ最近は彼女いないみたいだけど…
「なんだよ黙って。図書館にいい女いるのか?」
あ~変に感づかれたか……
いいや正直に話すか――
「いい女って言うか気になってる子がいるんだよ。だからくんな!」
「おー?何?久しぶりにマジなんだ?良かったじゃん。あれからしばらく凹んでたしさ…」
そう確かにあれからしばらく凹んだよ…
「まだ声もかけてないんだよ。だからまだ見せたくない」
なんだよ俺駄々っ子みたいだろこれじゃ――
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