第一章

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今日の仕事も1時間で終わりそうな時間だった。 「こんばんは。今日って絵本の新刊入りました?」 あっ!蒼太さん! 顔が熱くなるのを感じた。 「あっ!はい!今日は新刊3冊入りました。ご案内しますか?」 「お願いします」 「佐藤さんちょっとご案内してくるのでよろしくお願いします」 先輩に声をかけ私は受付を離れ蒼太さんを先導して新刊のコーナーへきた。 「ここが新刊コーナーですので次からはここにこられると良いですよ」 ニコッとしてから会釈した。 「ありがとうございます」 「では私はこれで…」 また軽く会釈して受付に戻る。 顔が熱いのわかる。 私やっぱり好きなのかな… ほとんど話したこともないのに。 「ね、あの人かっこいいね。どこの人が知ってる?」 受付に戻ったら佐藤先輩に聞かれた。少しドキッとした。 「近くの保育園で保育士してる方のはずですよ」 「へ~。保育士さんなんだぁ。今度話しかけてみようかな」 佐藤先輩はいわゆる美人さんだ。 色白でパッチリ二重。出るところは出てるスタイルバツグン。 それに引き換え私は背は低めだし、胸はない。顔は並みだとは思うけど、先輩が蒼太さんと話してしまったら先輩の方がいいよね… ついついネガティブになってしまう…
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