第一章

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少し風が強くなってきた。マフラーを口元に引き寄せながら他愛ない話しをしながらラーメン屋さんに向かった。 「萌、今日大輔さんは?」 大輔さんは警備員をしている萌の彼氏だ。 「ん。今日は夜間警備だからそろそろ出勤したはず。行ってくるってメールきたから!」 「そうかぁー。夜の警備ってちょっと怖そうだよね。」 「確かに、なんか出そうだよね出ないだろうけど」 ふふっと笑う萌は可愛い。付き合って2年らしいからそろそろ結婚の話しも出てるみたい。相手が28歳だし。 ラーメン屋さんについた。 ‘みそまる’ 私たちがよくくるお店、お店の名前通り味噌ベースのラーメンだ。 野菜がタップリのラーメンが私のお気に入り! 「こんばんは~!」 「おっ!桐子ちゃんに萌ちゃんいらっしゃーい!!」 愛想よく話しかけてくれる店主の隆一郎さん。夫婦で切り盛りしていていつも奥さんの良枝さんと仲良しさんだ。
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