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「…暑い」
地平線まで続く荒れ地を一人の青年が歩く
ジーパンにTシャツと、かなり動きにくい服装だ。日よけにボロボロのマントを羽織っている。
「…いつまで続く…」
見る限りこの荒れ地に終わりなどない。人すら、目に入ることもない。
気が狂いそうなほど暑く照らし続ける太陽はちょうど、青年の真上に位置していた。
「ちくしょう…」
青年に、もう気力などなかった。虚ろな目で歩き続ける彼にあるのは右に握りしめた壊れた端末だけだった。
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