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「KAITO?どした??」
「あ、マスター…」
大学のレポートに手惑い、夜遅くまで作業するマスター。
「ごめんな、先に寝てていいのに」
その言葉に笑顔で返す。
「マスターより先に寝られませんよ」
「ホントごめんな」
カタカタとキーをたたく音に耳をすませる。
そしてただマスターの背中を見つめる。
見慣れた背中なのに…また、胸が痛い……
その時だった。
ビーッッ!!
ERROR-ERROR-ERROR-!!
「っっ!?」
「っKAITO!?」
マスターはKAITOから聞こえてきた電子音に振り返った。
KAITOを囲む、ERRORの文字…
「ぅ……あ…」
絶望的な表情で立ち上がると、KAITOは逃げるように部屋から飛びだそうとした。
「っ待てよKAITO!!」
「っ離してくださいマスタぁっ!!」
その時だった。
バラ………
「………ひ……っ…」
KAITOの小さな悲鳴が上がる。
マスターは目を見開いた。
つかんだKAITOの腕が、服ごと壊れ…データと化し消えたのだ。
「っっぅ…あぁぁああっ………!」
叫んだ途端にはじかれるように倒れるKAITO。
「っKAITOっっ」
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