出逢い

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前の仕事を退職し、地元に帰ってきた。駅についた私を母親が迎えてくれました。高校を卒業してから6年もの時が経ち、帰ってきた時は25歳を迎えようとする春でした。しばらくは実家でダラダラと過ごし、夏に次の職場に勤め始めました。当時の私はいわゆるネットオタク。地元の友人なんて、もともといなかったので、外に出歩くわけでもなく、チャットとオンラインゲームに夢中になり、仕事と食事以外は引きこもり気味でした。もちろん出逢いなんて、さらさらなくて、彼氏が出来たと思えばネット恋愛。稼いだお金で遠方に出向き、遠距離恋愛を楽しんでいたのです。恋なんて自然消滅があたり前で別れたら次を見つけてはフラフラと梯子をしていました。なんとなく毎日が過ぎ、仕事に関しては、1年後にはもう別の職場で働いていました。恋愛至上、自分の中で大恋愛と感じた彼と出逢ったのは、まさしく新しく決まった次の職場だったのです。
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