プロローグ

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 東京都某所。  そこにある刑務所の中に、ある少年が収容されていた。彼は、三年くらい前に当時の同級生を殺害した罪により懲役15年の判決を受け、今服役しているのだ。  ただ、この少年は自分が悪いとは塵芥ほど思っていない。ここにいるのは、ある男のせいだとこの三年思い続けていた。 「あいつめ・・・・・・ぜってぇ許さねぇ」  今の彼の頭には、その男への復讐心で満たされている。ここを出たら真っ先にその男を抹殺しようとしていた。 『ククク。イイネェ、恨ミニ満チタソノ表情』  突然、彼の耳にそんな不気味な声が聞こえてきた。 「・・・絶対誰だ?」  少年はは暗闇の部屋に問いかける。部屋中を見回そうがそこには誰もいなかった。  不気味な声は少年にこう言ってきた。 『ドウダ?俺ト組マナイカ?』
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