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「まあ、確かにね」
そう少女は納得すると、軽々しく飛び降りた。
それを見て、今度は黒い瞳を見開いて、少女は唖然とする。
軽やかな着地は、少女の瞳には、奇異に見えるだろう。
常識的に考えて普通はあまりやらない。少女はそう認識していたのだから。
「言伝を伝えにきたわ。元気に生きろ。らしいから、元気に生きなさい」
蒼い瞳の少女は、少女の白い着物の上から、肩をぽん、と軽く叩いて、少女は石段を一段一段、ゆっくりと降りていく。
「あの・・・、貴女の名前を・・・」
石段を降りる少女の足がピタリと止まる。
少女は振り返らずに、どこからか取り出した蒼いとんがり帽子を被って、静かに、はっきりと言葉を交わす。
「救いの魔女 リースブルーよ」
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