第三章 千年の眠り

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「ふむ。宇宙神の会とやらはようわからんが、どうやら気を探るのみが法となるか」 猛りの神はその霊気を分散させて街に散らせる。どうやら自分の分身の御霊を街に放ち、天海原という男の気を探り当てようと考えたのだろう。 女は彼の考慮が大体理解できると、パラソルを開いて、欠伸をした。 「やれやれ、子供に弱いのだな。猛りの神。全く、どうしてこう、私の周りは面倒な奴ばかり募るのやら」 女はそう言うと、気怠そうに地面を二度叩く。数匹後にはそこにはもう、女の姿はなかった。
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