第三章 千年の眠り

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「―けれど、私の力で抑えることはできる」 彼女の瞳が確信めいた意思を見せる。 猛りの神は、リースブルーの方に向いて、頭を下げる。 「あの幼子が死ぬには、まだ早過ぎる。頼む! どうか、あの幼子を助けてやってくれ。我輩の復讐のために!」 思わず女、足場を失った様にガクンと体勢を崩してしまう。 要するに見事な勘違いで、リースブルーは健気に想い、手を差し延べたつもりが、何とも呆れてしまう。が、それも猛りの神が顔をあげるまでの話。彼の瞳は、私利私欲で動く眼差しではない。ただ純粋に、助けてくれと訴える瞳の力。 女、くすりと笑うと、 「この捻くれ者め。正直に言えばいいというのに」 女、また瞬間転移して倒れている少女に気付く。発作はもう起きていたことに気付けなかった自分の不祥に反省の念を込めた。
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