第四章 紅の闇
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「蒼の光よ、彼女の傷を癒しなさい」 赤い陣と逆の回転を始める青い陣は、着々と少女の身体を青い光の粒で包んでいく。二つの陣が交差する中、猛りの神は見た。魔法、強い魔法を。 二つの陣は交差する度に白く輝く。その速度も、徐々に早くなる。 「『太陽が唄い、月が喜ぶ祝福の時よ』」 貴婦人らしき女は座敷の上で、言葉を謡いはじめる。猛りの神には意味が理解できなかったが、何故か、心地好い言葉に聞こえた。
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