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「はっ!こりゃいいな!そっちの奴らの援軍かと思ったらただの一般人で、しかもターゲットを取り押さえてくれてるしな!」
『そっちの奴ら?一般人?ターゲット?』
アキラの頭に理解できない言葉が流れるが、動けば、直ぐにでも取り押さえられそうなこの状態・・・
「どーにもならねぇか・・・」
アキラの呟きに、良太は無言で、自分達を見下ろす男を睨み付けている。
「諦めたか?後から来た兄ちゃんは、どう処理すっかな。」
「ふざけんな!彰は・・・こいつは関係ねぇだろ!」
「あー、そうだったな。関係ねぇな。じゃあ、消えてもらうとしよう。俺らを見られた訳だしな。」
「良太・・・ごめんな。俺、へましたわ。」
だが、良太の目は死んでいない。むしろ、これは・・・
「いや、彰。これでいいんだ。お前が来てくれて、俺は助かった。でも、もうお前を巻き込まないのは無理みたいだな。」
そう言うと良太は肘を曲げたまま右手を少し上げ・・・一気に伸ばした。
いや・・・何も、無い空間を「押した」
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