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チッ
チッ
チッ ・・・
ジリリリリリリ!!
ガタガタッ・・バタン!
チッ
チッ
チッ ・・・
ジリリリリリリ!!
ガタガタッ・・・バチッ!
「…ら?彰?起きてるの?」
キィと言う立て付けの悪いドアが軋む音と、一緒に決して若くはない女性が姿を表す。
「まだ寝てるのね、、、」
「彰!起きなさい!!」
大声に気付き、慌てて布団から飛び起きる。
「うぉ!?母ちゃん?え、いま何時?目覚ましは?」
「もう7時30分よ。親切に教えてあげるなら、あなたが家をでなきゃいけない時間まで後15分ね。」
「げ、まじかよ。目覚まし壊れてるし、、、ってやば・・・急がないと!母ちゃん、飯はいらないから!」
アキラの眠たそうな目が、彼が本来起きる時間の5分丁度を過ぎた、7時5分を指し停止している目覚まし時計から、お世辞でなんとか美人と言える彼の母親へと移り、ようやく事態が急を要する事を認識する。
「もう、、急ぎなさいよ?」
「やっべ~な、卒業式遅刻はかっこ悪い。でもこの髪型のままも何かとマズイ。くっそ、目覚まし時計の野郎!俺を起こしてから有終の美を飾って壊れろよな。」
何一つ非の無いに時計に対し、ぶつぶつ言いながら朝飯以外に歯磨きと朝の占いを確認するのを諦めた。
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