ばしょこさんと僕

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「ギャーッ!!クモー!!」 「ギャーッ!!ヘビー!!」 「落ち着いて下さい、それらには毒なんてありませんから…それより急いで下さいよ、いくら近道でもその調子だと夜になってしまいますよ」 「うっうぅ…っ、まさかこんなにクモが多いとは…松尾不覚!曽良君待ってよぉ…」 白く震える細いうなじ 今にも泣き出しそうな潤んだ瞳 (我慢し続けて、何になるのだろう) チラリと頭をかすめた欲望に目を瞑り、僕はばしょこさんの一歩前を歩いた
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