普通である事の幸せ

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「達矢ぁ 人参買ってきたよ🎵」 「サンキュ。」 こんな普通のやり取りをしながら 買い物デートを楽しんでいた。 いつまでもこんな幸せが続けばいいと思っていた。 「ぁ、達矢ぁ 福引きやってるよ🎵 やりに行こうよ🎵」 「あぁ、そうだな。」 ここから俺らの不幸は、始まったのだった。 カランカランカラ~ン! 「お客さん、おめでとうございます❗ 温泉旅行 3人分プレゼントです❗」 凄い!とは思ったが、 気付かないふりをしていてどこか遠くを見ていた。 温泉旅行かぁ 沢山楽しめるといいなぁ。 最初はそんなのんきな 事を考えていました。 帰り道 仁美を家まで送った後 ぼんやりしながら家まで帰った。 しかし、何か変なのだ。 温泉旅行が当たって嬉しいはずなのに 何か嫌な予感がする。 「何なんだろな…。」 まったく、始まる前から こんな事では楽しめなくなるじゃん❗ しっかりしろ❗達矢‼ こんな感じで家に戻り 何気なく母に 「ただいまぁ。 あのさ、温泉旅行当たったよ🎵」 母は驚いたように 「そうなの!? 凄いわねぇ。」 なんてやり取りをした。 そして、夜になり ベッドに横になりながら考えた。さっきの胸騒ぎの訳を… 「ダメだ。分からない。」 しばらくしたある日 旅館の場所や 旅館の特徴などが書かれたパンフレットが、届いた。 対して特徴のある旅館じゃないが、何かが引っ掛かる。 まぁ、行けばわかるか そして、いつの間にか 運命の日が訪れた…。
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