隣にある、現実と非日常

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この世界は白紙だ。そうちょうど何も書かれていないキャンパスのように。この世は広くただ広大である。 それは思想の幅のように、人の数だけ存在する。 十人十色まさにその言葉が当てはまるだろう。だが、そのような個が私に存在するのだろうか。存在するはずはない、個に執着するあまり自分がないのだから。 今の現世には個人がなく人に偏る事が多いのである。それは流行、一般的思考が要因していると言える。要因が無くなれば、人は自らの思考を巡らすこともなく。ただ路頭に迷い行くだろう。言うなればそれは迷宮に迷い込んだも同じ、迷って、迷って、人としてのあり方を改めて學ぶであろう。そして、それが人の本質だと知るだろう。知っても知らずとも人は互いに何を信じるのか。信じていてもいずれ縁はなくなり、すべてにおいての関係性も意味を成さないものになるだろう。なのに人間は形を持ち確かにここにある。
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