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平凡な日々
『移動型宇宙都市フィルマリア』
それは『原子変換理論』により、かつて無いほどの強度や耐久性を誇る金属が開発された故に可能となった、一つの移動型宇宙都市である。
恒星による光子エネルギーを効率的に変換することで、エネルギー不足の解消を図り、今でも効率的なエネルギー変換技術は研究されつづけている。
酸素や水といったものは、原子変換理論と光子エネルギーにより、都市内は常に適度な数値を保たれている。
円盤状のような形をしており、その面積は北アメリカ、南アメリカ大陸を合わせたものとほぼ同等の広さを誇る。
内部構造はドーナツ状に四層に近い空間となっており、円盤の中心部には所謂政治機関が集っている。その周りには技術開発局や会社など、経済、科学の発展に欠かせない企業などが立ち並んでいる。
更にその周りを円状に囲むのが、住宅街と娯楽施設、住宅街等の機能がそこに集中している。
そして円盤状の最外郭を縁取るのは、広大に広がった農牧業地帯。宇宙都市はそれぞれが広大な農牧業地帯を保有している。
しかし、過度な人口の増加により、農牧業地帯が圧迫されると共に必要な食料が増え、かつて食料不足に悩まされた宇宙都市もあった。
それを回避するため、このフィルマリア以降の宇宙都市は、人口の三倍まで養える農牧業地帯を確保すると共に、核家族化を禁止している。
気候は常に気象庁の機関が管理しており、都市内は常に適当な気候と湿度を保つように設定されている。
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