だから世界に価値はない

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魔王を見つけたら魔法が使えるようになるかもしれない。 皆どこかにそういう期待を抱いてこのイベントに参加している。 …一部例外を除くが。 愛流は廊下を歩きながら、ひかると玲菜に聞いた。 ぱっ、と両手を広げて、楽しそうに。 「ねぇ、そねっちとおじょーは魔王に会ったらどうしたい?やっぱりだめもとで何かお願いする?」 ニコニコと二人の前に一歩でて、愛流は聞いた。 並んで歩いていたひかると玲菜は揃って足を止めた。 いきなり何を言うのかと言わんばかりに玲菜は腰に手を当てて愛流を黙って見る。 けれどひかるは純粋に愛流の質問に答えた。
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