だから世界に価値はない

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すごく大きな玲菜の声に動じないのは愛流も同じ。 あひゃーっ、とよくわからない奇声を挙げて愛流は自身の頭を両腕で庇う。 今にも小突いてきそうな玲菜の剣幕に、第三者のひかるは「あはは」と笑った。 男の子のようで女の子のような顔と身長、身なりのひかるは大概性別がどちらか聞かれる。 困るのはひかるも同じ。 どちらでもあって、どちらでもない。 だからひかるには答えようがない。
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