9月1日

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剥ぎ取ったタオルを手の届かない所に投げた。 これで俺達を隔てる物は何もない。 湊「鬼ー!鬼畜ー!変態さんー!」 京「そんなこと言われてもなんともないです」 体を抱え込むよう隠して叫ぶ湊さんを引き寄せて抱き締めた。 すると諦めたのか大人しくなった。 湊「京助君がこんなに変態さんだったなんて……」 腕の中で湊さんか呟く。 京「男はみんなこんなもんです」 湊「京助君のえっち……」 京「そもそも入って来たのは湊さんですよ?」 湊「それは……そうですけど……」 少し言い淀む。 湊「京助君の背中を流してあげるくらいのつもりだったんです、本当は……」 京「それだけ、ですか?」 湊「え……」 湊さんが俺の顔を見上げる。 京「背中を流しに来ただけなんですか?」 湊「その顔……ずるいです」 どんな顔をしてるか分からないが、湊さんは頬を膨らませてそっぽを向いた。 湊「京助君の家のワンちゃん、みんな今の京助君みたいな顔します」 京「飼い主に似るって言いますからね?」 湊さんが言ってるのは、撫でてくれとか、お菓子くれとかの甘える時の顔だろう。 京「おっと、話題が逸れそうでした……」 湊「………」 京「で、どうなんですか?」 湊さんの耳に軽く唇を当てながら囁く。 湊「ちょっとは……そういう期待もしました……」 京「やっぱりですか」 湊「ううぅぅ、年下の男の子にいじめられるなんて……」 京「ちょっとは嬉しくありません? いじめられるの」 湊「……ちょっとは」
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