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京「もう、ボール蹴れそうだな……」
膝に触れながら、そう思った。
インターハイの時みないな衝撃には耐えられそうもないけど……。
くそ、三上の顔を思い出すだけで腹が立つ……。
あのデブめ……。
湊「どうしたんですか、そんな怖い顔して?」
京「あ、いや、インターハイの時のこと思い出して……」
湊「え?」
湊さんが また、今朝と同じような表情になった。
なんと言うか、ポカンといったような。
何かを忘れてるような顔だ。
湊「インターハイって……なにかありましたっけ……?」
京「やだな、膝の靭帯を切られたじゃないですか」
湊「膝の靭帯…………あっ」
何かに怯えるように口元を押さえた。
今にも泣きそうな顔をする。
京「ど、ど、どうしました……?」
何がなんだか分からず、湊さんの顔を覗く。
湊「私……今……」
京「湊さん!?」
目から涙をポロポロ流して泣き出してしまった。
何がなんだってんだ……。
なにも分からない俺は湊さんの背中をさすった。
それしか出来なかった。
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