1051人が本棚に入れています
本棚に追加
山を登ること30分やっと宿舎が見えた。
そこは、思ってた以上に汚くは無く昔ながらの旅館のような感じだった。
しかし、どこをどう見てもグラウンドと呼べるものは無かった。
あるのは鉄が錆びたオンボロのゴールが両端に二つと、雑草まみれに加えてゴロゴロした石だらけの汚いグラウンドだけだった。
『ここで…半年』
葵は、去年も来たんだよなと心で思うと今年もこの程度とどってことない。去年に出来て今年出来ないと言うことは同じ人間として無いと刻みこみ自分を納得させ決心を固めたのだった。
全ては、過去の自分と決別し自分を見下した憎き相手を倒す為だったのだ。
しかし、丹波も鬼では無い初日は何もなくひたすら寛ぐだけだった。
地獄は明日から……
最初のコメントを投稿しよう!