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両チームがピッチに出てくるとスタンドからは、大きな歓声で迎えられる。
「相変わらず凄い歓声だね」
葵は、センターサークルの真ん中でボールを足の裏に乗せていた。
「それだけ期待されてんだよ。全国大会のベスト16だしな。」
廉もセンターサークルの真ん中まで歩いてきた。
「歓声って凄いよね。集中したら聞こえてはいるけど頭に入ってこないけど、疲れたりミスしたりして集中切れたら音じゃなくて言葉で聞こえるから。」
葵は、ボールを足で弄りながら廉に胸のうちを明かすのだった。
「歓声すら聞こえない時だってあったんだからお前は進歩してんだよ。」
敢えて口には出さなかったが葵の進歩を見ながら嬉しく思うのだった。
そして、今キックオフされる。
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