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すると燈椰は、葵目掛けてドリブルを始める。
「チッ、うぜぇことしやがる。」
哲が、葵を見つつどちらにも対応できるような位置取りを取る。
「周りからのヘルプが来る前に叩かないと。開幕で身体が固まってる今行かないと・・・。」
燈椰は、一切スピードを落とさず葵との距離を詰める。葵も半身になりながらタイミングを伺う。
「どっちだ・・・。スイッチか突破か。ダメだ!絞る。突破だ。」
哲は、微妙な間合いを取るも頭ではもう判断していた。その瞬間、葵がボールを貰いにいく。
哲も一緒に連れ出される。アンカーが連れ出されたと言うことは最終ラインと中盤の底がぽっかりあくのだ。
「あいたね。」
ボールは葵の横をスッと過ぎると燈椰もそのまま通りすぎる。
「フェイクだ哲!」
桜田が直ぐ様指示をだす!しかし、哲に取っては読み通り。あっさりついてくる。
「かかった。」
アンカーが出てきたスペースは生かしたい。でもこのまま引きずったんじゃ意味がない。
燈椰は付いてくると判断した瞬間、ボールを踵で下げる。
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